2018.08.07
soucutsの小言

『soucutsの小言』vol.1

お世話になっております。

LECO代表、内田聡一郎です。

LECOBLOG火曜日担当です。

題して

『soucutsの小言』

最近、僕が思っていることを一方通行で書いていくこのシリーズ。

異論はご容赦ください。

第一回目はちょうど

コンテストの審査員をした帰りの新幹線内で書いているのもあり

『新しいってなんだよ?』

というお題にします。

とても曖昧な言葉です。

『新しい』ってなんなんでしょう。

よくヘアにおいては鮮度が大事と言いますね。

それをよく今っぽいね。とか言うけど

いったい今ってなんなんだよ?と思うわけです。

そもそも誰が今を決めるのか?

どこのタイミングで今と決めるのか?

それが劣化していく分岐点は?

その先にある新しいって?

などなど僕にとってかなり興味深いキーワードなのです。

なのでこの機会によく考えてみましたが

結論から言うと

『新しさってちょうどいいファンシーさ』

だと思うんです。

先日読んだ本に『いちご大福は偉大なイノベーションだ』と言うフレーズがありまして

確かに!と思ったんですが、イチゴと大福って別々に存在していて

そもそもそれがすでに美味いじゃないですか。

それをわざわざ一緒にしてさらに美味くなるってもう最高じゃないですか?

想定外の掛け合わせによる産物。

今まで誰も一緒に食べようなんて思わなかったことをやるって超ファンシーだなと。

新しすぎると受け入れにくいし、受け入れやすすぎると逆に新しさがない。

その絶妙なバランスがファンシー=新しい=可愛い!

ってことになるのかなと。

しかし、これが新しいです!

と打ち出していくことはとても勇気がいるし

最終的には個人の主観によるものなので

それが大衆的に受け入れられて流行になるかは

キャズム理論の話になってくるので割愛します。

キャズム理論についてはこちら→https://cyber-synapse.com/dictionary/ja-ka/chasm-theory.html

話は戻りますが結局美容師で言うところの新しい!は

その絶妙なタイミングの見極めができるかだと思います。

常にアンテナの感度を張り

どんなものでも自分のフィルターをとおして発信していく力が

必要なのだとつくづく感じますね。

それが想定外の掛け合わせであるか。

さらにどこに対して照準を絞り投げかけるか?

ということが重要。

例えば、毎シーズンのファッションシーンのコレクションをみてハイファッションなものを

どこまでデフォルメし、どういった人たちに提案していくか?

ということです。

その照準を間違えると途端に的外れな勘違い美容師になってしまう。

僕も毎回、作品を提案する上で何をどこまで噛み砕いてどこに

投げかけるか?どのように投げかけるか?というのを非常に意識しています。

ありがたいことにここ数年は美容師コンテストの審査員をやらせていただく機会があるのですが

よく思うのはまず、テーマありきだということです。

作品をつくるうえでは、まず自分は誰に対して何を軸にしてどのように表現するか?

というのが出来ている方を評価させてもらっています。

まず、テーマがあれば、必ずそれを前提にしているか?

しかも。それが直感的にわかりやすいか?

そこに説得力はあるデザインなのか?

そして、どのような魅せ方をするのか?

それは『新しさ』を感じることとまったく同義なのだなと思います。

僕も自分のヘア造りにおいて本当にいつも意識していることです。

敏感であればあるほど、一線で活躍できる一流の美容師になれるのだと思います。

その裏付けに日々の練習があり、情報のインプットがあり、互いのコミュニケーションがある。

話は戻りますが、こうした『新しさ』への意識(あるいは疑い)は

美容師をやっていくうえでとても重要なキーワードだと思うのです。

結局のところ、それを定義づけることはできませんが

意識することで確実に何かがバージョンアップしていきます。

僕も常に(頭が痛くなるくらい)『新しさ』と向き合って試行錯誤していきます。

過去のアーカイブを研究し

今を見極め

未来をつくっていく。

お互い頑張りましょう。

お疲れ様でした。