赤ペン グラマスワールド

2年前の今頃に、中目黒のname.というアパレルショップで絵の個展をさせていただきました。
アシスタントだった時で、まだ世にほとんど出てない中で声をかけていただいて実現したイベントでした。
結果大成功に終わり、新しい感覚を得ました。
何かを企画してそれをきちんとやり遂げること
簡単そうでスーパー難しい
その経験値をアシスタントの頃の何者でもない自分に与えてくれたname.スタッフのみなさんに感謝しかありません。
そんなグラマスワールドが12月凱旋する予定です。
楽しみにお待ちください。
2年前に当時のname.の社長だった海瀬さんが書いてくれたブログを久しぶりに読んで、原点回帰しました。
添付しておきます。
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僕とGramasくんとの出会いは、2011年3月11日に起こってしまった
東日本大震災がきっかけでした。
あの日は、長女が産まれたばかりという事もあり、夕方、相方ノリちゃんに自転車と手袋を借り、渋谷の事務所から茅ヶ崎の自宅まで9時間くらいかけて帰宅しました。
携帯の充電もなく、神奈川県に入ると停電で信号機すら点いていない真っ暗な道。
コンビニは勿論の事、自動販売機で暖かい飲み物すら買えず、合っているのか遠回りしているのか分からないまま、ただガムシャラにペダルを漕ぎました。
翌日は粉ミルクやオムツを買いに大型薬局に行くも、開店前から大行列。
もちろん買えず。
そして自宅の地域は1日に2度は必ず計画停電。
暖かいミルクを作るために、沼津から兄がカセットタイプのガスコンロを持ってきてくれたり、友人たちがミネラルウォーターやオムツを持ってきてくれたりしました。
大きな被害を受けていない自宅周辺でも、毎日が不安で怖くて仕方なかったです。
そしてTVで流れ続ける現地の恐ろしい状況。
それを観て『自分に出来ることは何だろう』みんな考えたと思います。
『やらない善より、やる偽善』(当時の合言葉でしたね)
自分にはその偽善ができる機会があり、3度ほど食料の運搬と炊き出しに行かせてもらいました。
その2回目の炊き出しの時に偶然出会ったのがGramasくん。
当時の彼はまだ今の本職にすら就いてなくて、もちろん絵も描いていませんでした。
(フリーターだったのかな?)
僕らは避難所の横で、皆さんにコーヒーやジュースをお配りさせて頂く係だったような気がします。
僕はかなり人見知りなんで、彼ともあまり話しませんでした。
(都内に戻ってから行われてた集まり的なものにも行きませんでしたし。)
ただ同じ係だった事もあり、現地の方々と楽しそうに話していた彼の顔をみて
『あぁこの人は、目指しているって言ってた職業(のちの本業)に向いてるなぁ』って思った事は鮮明に覚えています。
数年が経ち、友人がインスタグラムに投稿していた謎のアーティストのグラフィック。
何ていうか、ツボすぎて、色々と検索して彼のアカウントをフォローしました。
決して上手ではない、味や笑いのある彼の絵。
インスタに載せていた友人に、『彼がGramasだよ。一緒に気仙沼に行ってたでしょ?』と教えてもらった時は、本当にビックリしました。
そして、彼のアカウントを会社のスタッフに教えた所、みんなが彼のファンになりました。
話が長くなりましたが、何が言いたいかというと、
『行動するって大切』って事。
もちろん良い事ばかりではないけれども、動くことによって色んな可能性が
広がる。
そしてそれは大抵楽しい。
全くアートに興味がない方でも、このイベントを通して、
彼の絵を見て色々感じて欲しいなぁと思います。
きっと何かに、どこかに繋がると思うので。